2012年07月11日
空手道教範(復刻・昭和16年増補版)
船越義珍著・宮城篤正解題
1922年(大正5)に、それまで「沖縄」という限られた地域の武術であった空手道の、全国への紹介の為に上京して以来、空手の普及の為に生涯を尽くし、「日本空手道の父」とまで称えられる様になった船越義珍が、前著『錬膽護身唐手術』を更に発展させ、文字通りの松濤館流空手道の教本として体系化した本が本書である。
昭和10年の初版刊行以来数十版を重ねたといわれているが、昭和33年を最後に絶版となり、1985年にも復刻版が出たが、それも又品切れで入手不能となっている本書は、空手道史上最も重要な空手本であり、世界への空手の普及に伴って混迷を深めている今、改めて読み、学び、研究しなければならない空手道の原典であるといえよう。
本書では空手道の歴史と課題、空手道の体系などが詳細に記録されており、今や最大の空手人口を維持している松濤館流を発展させた原動力となった本であり、その意義は初版から77年を経た今も少しも失われてはいない。
混迷する空手道界に、今再び大きな光を放つべく、本書の復刻は時宜を得たものと確信する。
〈目次(抄)〉
解題・・・宮城篤正
第一編 総論
唐手と空手/術より道へ
空手の沿革/空手の流儀と種類
空手の公開/空手の価値
第二編 空手の組織
拳の握り方/貫手・手刀
立方/手技/足技
第三編 基本型
型の名称/練習の心得
演武線/基本型
第四編 組手
組手の意義/組手基本
二段変化/三段変化
居合/投技
武器と空手
第五編 女子護身術
女子護身術の意義/前捕
横捕/後捕/二人捕
第六編 人体急所
附録一、巻藁の作り方
附録二、空手説林
A5、並製、352頁 附・大日本空手道 天の形
定価(本体2,800円+税)
Posted by 沖縄本といえば榕樹書林 at 15:23│Comments(0)
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