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2016年03月19日
2016年03月08日
新刊書発売中!! 「海上の道」の汽船航路―沖縄航路案内を読む
松浦 章(関西大学教授)著
ヤシの実の流れる海路にさそわれて琉球・沖縄に思いをかけた人々の現実の「足」は今でこそ航空機となったが、明治から昭和にかけては、もっぽら汽船であった。
本書は船会社による「航路案内」を縦糸に、当時の新聞記事等を緯糸にして汽船航路の変遷、そこで発生した様々な問題、争点を洗い出し、沖縄近代史の側面を明らかにしようとしたものである。
著者はこの間、沖縄航路だけではなく、台湾航路や南洋航路についても精力的な調査・執筆活動を続けており、その中で収集した関連する「航路案内」を資料編として影印で収録した。
ノスタルジックな想いが先に立つ沖縄航路が、時代に翻弄される状況を読み取ってほしい。
〈目次〉
研究編
第一章 沖縄航路のアーカイヴス
第二章 琉球諸島海域の汽船航運の諸相
第三章 沖縄産品の汽船による物流
資料編
1 1930年 「沖縄土産」(抜粋)、「沖縄航路の独占」
2 1931年 大阪商船「鹿児島沖縄航路案内」
3 1931年 大阪商船「営業案内」
4 1932年 大阪商船「沖縄航路案内」
5 1933年 大阪商船「営業案内」
6 1937年 大阪商船「台湾中心航路案内」
7 1939年 小西和「沖縄巡遊記」(大阪商船『海』第90号)
8 大阪商船「大阪那覇航路」(「年末・年始の定期表」)
9 1968年 琉球海運「沖縄/東京・鹿児島航路 出帆予定表」
A5判、並製、158頁
定価(本体1,800円+税)
*著者紹介*
松浦 章(まつうら あきら)
1947年生まれ。
関西大学卒業(文化交渉学)。
東方学会会員。南島史学会元会長。
関西大学文学部教授。関西大学アジア文化研究センター長。
文学博士(関西大学)。博士(文化交渉学)。
著書 『近世中国朝鮮交渉史の研究』(2013年、思文閣出版)
『近世東アジア海域の帆船と文化交渉』(2013年、関西大学出版部)
『清代中国琉球交渉史の研究』(2012年、関西大学出版部)
『近世東アジア海域の文化交渉』(2010年、思文閣出版)
『東アジア海域の海賊と琉球』(2008年、榕樹書林)
『江戸時代唐船による日中文化交流』(2007年、思文閣出版)
『近代日本中国台湾航路の研究』(2005年、清文堂出版)
『中国の海商と海賊』(2003年、山川出版社)
『清代中国琉球貿易史の研究』(2003年、榕樹書林)
『清代海外貿易史の研究』(2002年、朋友書店)他多数。