2011年06月16日

交錯する琉球と江戸の文化

交錯する琉球と江戸の文化

 板谷徹編著 
 かつて尾張徳川家に伝来した琉球江戸上りの際に演じられた芸能の演目の中の、「唐躍」の台本を影印・翻刻で紹介するとともに、学術的論考を加え、今までほとんど研究されていなかった「唐躍」がいかなるものであったのかを明らかにした琉球芸能史研究の新領域。
 「唐躍」は絵巻や台本等で色々と伝えられてはいたが、台本が漢語かつその地方語であるらしいということもあって、正面から向き合う研究はこれまでなされてこなかったのである。
 本書は琉球芸能の大きく深い中国的要素の典型的表現といえる「唐躍」を正面から論じた最初の本といえるであろう。

〈目次〉

序にかえて
琉球劇文和解(影印)
琉球劇文和解(翻刻)
  餞夫/送茶/奪傘/趺包

唐躍を観る江戸の観客
  『琉球劇文和解』をめぐって
  一 『琉球劇文和解』の書誌と諸本
  二 「戯文和解」の資料
  三 唐躍の台本と戯本
  四 『琉球劇文和解』成立の時代背景
  五 『琉球劇文和解』の作者

唐躍について
  一 唐躍の名称
  二 唐躍の準備
  三 唐躍の上演
  四 唐躍の芸態

   A5、並製、202頁
   定価(本体2,800円+税)


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Posted by 沖縄本といえば榕樹書林 at 15:00│Comments(0)美術・芸術・工芸
 
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