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2018年05月15日

本日発売!! おきなわの民俗探訪―島と人と生活と

本日発売!! おきなわの民俗探訪―島と人と生活と

 上江洲 均(名桜大学名誉教授)著
 沖縄の戦後復興の中で沖縄民俗学にめざめ、琉球大学民俗研究クラブを組織し、その後も一貫して沖縄における民俗学研究の灯をかかげ続けてきた上江洲均先生は、昨年末12月逝去された。享年80歳であった。
 本書は生前より最後の出版と覚悟し、待ち望んでいたものだが、3校正まで進んだ時点でのご逝去となってしまったものである。
 沖縄の島々に伝わる民俗の諸相を、氏は民具を媒介として深く掘り下げていく。本書ではとりわけ生まれ島・久米島に重点を置き、更には鳥島に関するまとまった論稿を提示する。
 本書は事実上、2008年の伊波普猷賞受賞作である『沖縄民俗誌』三部作(Ⅰ・沖縄の民具と生活/Ⅱ・久米島の民俗文化/Ⅲ・沖縄の祭りと年中行事)の続編と申すべきものである。
 先生はその長い研究生活において終始ふるさと沖縄を愛して止まなかった。文化庁在任中でも、沖縄に帰って仕事をすることを熱望しておられた。本書はその様な沖縄への想いを形にした最後の仕事といえる。

〈目次〉(抄)

序文

第一章 ムラの民俗
   一.おきなわの生活文化 / 二.ムラのくらし
   三.絣文様にみる沖縄の暮らし / 四.久米島ムニー断片

第二章 祭祀の世界
   一.南島の来訪神 / 二.草荘神 / 三.安里盛昭著「粟国島の祭祀」に寄せて

第三章 屋敷内に家畜がいた頃

第四章 シマの記録と伝承
   一.大島征伐に出兵した久米島の男 / 二.琉球の歌人・狂歌師
   三.ソテツの話/四.南島の自然災害

第五章 硫黄鳥島の民俗調査
   一.硫黄鳥島―歴史と自然に揺り動かされて /
   二.久米島 鳥島集落―集落移動の民俗史

第六章 沖縄の文化と人々の関わり
   一.『島尻教育部会廿五年記念誌』にみる明治末の社会 / 二.記録にみる琉球の舟・船
   三.戦後沖縄に博物館をつくった人々

   A5判、並製、244頁
   定価(本体2,500円+税)

*著者紹介*
上江洲 均(うえず ひとし)
1937年 沖縄県久米島に生まれる。
1961年 琉球大学文理学部卒。1967年琉球政府立博物館に学芸員として入る。
1987年 沖縄県立博物館副館長。
1991年 文化庁伝統文化課主任調査官就任。
1995年 名桜大学国際学部教授。
2003年 退官・同大学名誉教授。
2009年 『沖縄民俗誌』3部作で第36回伊波普猷賞受賞。
2012年 第29回東恩納寬惇賞受賞。
2017年12月17日 永眠。享年80歳。


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Posted by 沖縄本といえば榕樹書林 at 16:33│Comments(0)民俗・社会学
 
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