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2012年07月18日

琉球弧叢書27 歌三絃往来―三絃音楽の伝播と上方芸能の形成

琉球弧叢書27 歌三絃往来―三絃音楽の伝播と上方芸能の形成

 小島瓔禮(ヨシユキ)著 
 中国の三弦が、琉球に伝来し定着したと思われるのが14世紀だが、琉球から更に北上し、大和へと伝えられたのは16世紀といわれている。以来三絃は「三味線」として急速に日本全国に流布を拡げ、近世の町方を中心とした大衆芸能のメイン楽器とまでなるに至った。
 しかし三絃音楽がどの様な経緯をたどって琉球に伝来し、本土へと渡っていったのかは残された史料も少なく、よくわかっていないのが現状である。
 本書は、様々な文字資料、あるいは古い伝統芸能、様々な伝承等を整理し、この謎に迫り、中国-琉球-大和へとつらなる歌三絃の伝播の道筋を明らかにする。本土で広く普及した小唄や長唄の源流となった琉球の歌三絃への限りない賛歌の書である。
   
〈目次(抄)〉

第一部 歌三絃の成立
  一、歌三絃の思想
  二、礼楽の展開
  三、三絃の琉球方言
  四、座楽そして三絃
  五、上方の三絃由緒書き
  六、三味線組歌まで
  七、二つの歌三絃の芸道

第二部 琉歌往来
  一、三味線伝来と薩摩
  二、中陵漫録の琉歌
  三、薩摩琉歌の展開
  四、琉歌と組歌との関係
  五、御冠船踊と組歌
  六、琉球組の形成
  七、組歌成立の琉歌的基盤

第三部 琉歌史および補説
  初期三味線史
  一、和三味線の起源古伝
  二、遊芸人と和三味線と
  三、琉球びとの三味線
  四、三味線の琉球渡来
  五、和三味線の発生

  琉歌と三味線組歌
  一、仮名草子の三味線小歌
  二、三味線組歌の琉球組
  三、柳節と初期三味線小歌
  四、琉歌形式の組歌
  五、天川節と組歌秘曲

  琉球びとの歌三味線
  一、オモロと琉歌の発生
  二、文芸復興期の琉歌
  三、琉歌の地理領域
  四、漂流民の琉歌
  五、薩摩での琉歌聞書

  琉歌と薩摩地方の民謡
  一、屋久島と琉歌
  二、船祝いの嘉例吉
  三、琉球人節
  四、甑島の御縁節
  五、薩摩の板三味線

   A5、上製、226頁
   定価(本体3,800円+税)



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Posted by 沖縄本といえば榕樹書林 at 15:30│Comments(0)琉球弧叢書
 
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