2014年03月25日
本日発売!! 陳 捷先(ちん しょうせん)著 華夷(かい)秩序と琉球王国
陳 捷先(台湾大学名誉教授)著
監訳 赤嶺 守、張 維真
著者は台湾において長期にわたって琉球と中国の交渉史を研究してきた泰斗であるが、その成果はこれまで日本語で紹介されることはなく、日本国内ではいわば知る人ぞ知るであった。
本書はこの状況をうれいた琉球大学の赤嶺守研究室とそのチームによる初の日本語訳による琉球・中国の関係史論の集大成である。
本書では洪武5年(1372)年の琉球による明への朝貢以来、500年余にわたる中国と琉球の友好的な交流の歴史の諸相を、豊富な漢文史料を駆使して説いた台湾史学界の大きな成果といえよう。
東アジアにおける政治力学の根源を、琉球王国というフィルターを通してとらえなおす視点を本書は忠実に基づいて提起している。
最近、大きな成果を積み重ねている琉中関係史研究の中にあって本書は待望の日本語訳といえるだろう。
目次(抄)
第1章 明清時代における中琉間の封貢関係の源流について
第2章 琉球王位継承考
第3章 東アジア世界における中国文化圏の形成と発展
第4章 明清時代における中国文化を琉球に伝播した華人の貢献
第5章 琉球久米系家譜の研究
第6章 中琉関係の持続・強化に対する康熙皇帝の貢献
第7章 清代琉球使節の進貢路程及びその活動
第8章 清代に出版された琉球の「地方志」について
第9章 清代奏摺資料と中琉関係史研究
A5判、並製、261頁
定価(本体2,800円+税)
(沖縄学術研究双書7)
*著者紹介*
陳 捷先(ちん しょうせん)
台湾大学名誉教授、天津南開大学客員教授。1933年中国江蘇省揚州で出生。
1956年台湾大学歴史系卒業、1960年歴史系大学院修了後、同大学講師として採用される。
客員研究員としてハーバード大学での研究を経て復職。1969年教授となる。
中華民国韓国研究学会会長・聯合報文化基金会国学文献館館長・故宮博物館顧問等の
要職を歴任。
専門は清代史・満族研究、方志学、族譜学。
中国語・英語の著作・論文多数。
監訳 赤嶺 守(琉球大学法文学部教授)
張 維真(琉球大学・沖縄国際大学非常勤講師)
訳者 童 宏民、島袋直樹、平良妙子、金城ひろみ、麻生伸一
陳 碩炫、山田浩世、前田舟子、濱元朝陽、我部大和
Posted by 沖縄本といえば榕樹書林 at 15:59│Comments(0)
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